友人が事務局として主催する表題の協会、そこの主催する講演会に出席してみた。題名のとおり、ビジネス書を著す作家の方はたくさんいらっしゃるのだが、その他にも推理小説の作家さんあり、経済小説の作家さんあり、歴史書の作家さんありといったかんじなのだ。もちろん、私の友人のように文芸作品にも仕事をひろげようとしている人もいる。要するにせまい出版界の中でカテゴリーなどどうでも良いような印象さえうける。
それで、肝心の私は何者かというと一般ピープルだ。本好きではあるが、プロの書き手ではない。友人と大学時代に同じ文学系のサークルだったということで、この講演会に顔をだしてみようかなという気になったのだが、こうした所では自分だけ場違いな気がしないわけでもない。事実そうだろう。
もちろん、文章を書くのは好きで、文学賞に応募したことがあったが、今はどちらかというと油絵を描いている時間が圧倒的に多い。こちらは全国公募に出品して賞をもらうなどささやかながら芽は出ている。
さて、講演会で幾人かの方と懇談をした。その内容を提示するのが、この文章の趣旨である。例えば、歴史読本的な本を手がけているTさんは、著作を全国の某コンビニに3冊ずつおいてもらっていたこともあるという。Tさんがおっしゃるには、「もともと書くのは好きだったんですけれども、まさか自分が本を出すようになるとは思わなかったです」
「と、いいますと?」
「○○○という物書きセミナーのような場所に顔を出したらですね、そこに出版社の偉い方がいて、君、本を出してみなさい、とまあこんなわけなんですね」
「歴史系というと古文書なども調べたんですか」
「いえいえ、自分は好奇心だけは誰にも負けないような物をもっていると思ってるんですがね、そういったところをよく言えばかぎ当ててっくれたんでしょうか。素人の人が、歴史を読み、解き明かしていくといった本になればいいんだ、というんですよね。なかなかうまくはいきませんが」
私は、ただうなづくしかない。
Tさんは、とにかくおだやかな笑顔と物言いの方であった。
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また、別の方からはこんなことをうかがった。
私がかつて、全国公募の文学賞に応募はしたものの,せいぜい1次選考を通過しただ
け、地方紙の最終選考になら数度残ったことがあるとと答えると、
「いや、まずは編集者に会う方が良かったですね」とおつしゃった。
「そうですか。門前払いを食わされるのがおちというのが、昔の感覚ですが」
「もともと編集者は、有望な人を釣るのが仕事です。今の時代なら、会わない方がおかしいですよ」
こうしたことは、数十年前に若いときに聞きたかったと思いましたよ。
「それに昔と違って、複数の出版社に同時に出しても仁義がないとか、そういうことも今はないですね。本は出しやすい環境です。もちろん、企画書を出して、OKがでる確率は低いです。でも会って話は聞いてくれますよ。それが仕事なんですから。私だって編集者にかかれば、メタクソの時の方が多いですからね。はねかえすパワーをまず身につけてください」
私は目から鱗が落ちる感じだった。なにより、私のような者にも、普通にアドバイスしてくれることが、心地よい。みなさんも良かったら、当協会の会員になってください。
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そして、極めつけは、エージェントの方との会話である。
エージェントとは、外国では一般的なことなのだが、作家の作品を出版社に売り込む仲介をする仕事の方である。成功のあかつきには、手数料を支払うわけだ。
さて、エージェントの彼は、いきなり「本を出すときは私どもにぜひ」とおっしゃるのである。私は、
「でも、私はただの○○ですよ」と自分の職業を伝えた。
すると、相手の彼は真顔で、私にこう言うのだ。
「いえいえ、○○の方は、本になるいろいろな情報をたくさんもっていますよ。たとえば、○○の方で1年間に13冊もの本を出版した方がいらっしゃいます。ですからね、まずこれを読んでみてください」
と資料を渡してくれたのである。
さて、その資料の中身をここに転載するのは、ここではとりあえずやめておこう。
興味のある方、問い合わせていただければそちらのエージェントはご紹介いたしましょう。それとは別に、日本ビジネス作家協会に入ってくださるなら、私は大喜びなのですが。 (おわり)